高齢者向けの介護施設などといっても、介護保険施設もあれば、有料老人ホーム、小規模多機能施設などもあります。種類が多くて、利用する側は分からない方が多いようです。
まずは「介護保険施設」についてですが、3種類あります。
特別養護老人ホーム
特別養護老人ホームは、ひろく「特養」と称されます。
社会福祉法人信隆会の主要事業のひとつともなっていますが、東京都では80床以上の規模の施設が多いようです。要介護3以上の介護度が高い方が入所する施設で、介護職員から介護を受けながら長く住むことができる施設です。
但し、慢性疾患などの病気の状態によっては病院に一時的に転送されます。
介護療養型医療施設
いわゆる療養病床のことですが、2024年3月までに廃止される予定です。想定ではこの施設は一時的な療養場所と想定されていましたが、現実には他に行く施設がなく、結果的に長期間にわたる寝たきりの方が増える状況にあります。
北欧では早くから寝たきりゼロが実現されていますが、医療機関側のリハビリの役割が果たされていない状況が浮き彫りとなった形です。
老人保健施設
いわゆる老健と呼ばれますが、上記の療養病床よりもさらに介護要素が強い施設で、医師や薬剤師、看護師、介護職の配置基準や実際の規模などに違いがあります。しかし、レクリエーションルームやサービスステーション、調理室があったりと、利用する人たちへの対応として療養病床との生活支援での位置づけが異なります。
構造設備基準
上記、介護保険三施設では1人当たりの確保すべき面積も異なります。医療から介護に向かいにつれて1人当たりの面積は大きくなり、療養病床/療養病床6.4㎡、老健施設/8㎡、特養/10.65㎡となっています。
つまり、生活しやすくする配慮ともいえます。